研究内容
ナノテクグループ
ソリッドステートナノポア近傍のDNA分子の直接的挙動観察
生物物理グループ
ニワトリの心筋細胞における拍動の解析
細胞に作用する光の波長とそのメカニズムの解析

器官発生グループ
外胚葉性器官原基の誘導と発生の制御メカニズムの解析

ナノテクグループ 研究概要
 ナノのサイズにおけるものづ くりは「ナノテクノロジー」と呼ばれており、世界中で盛んです。 現在では、そのナノテクノロジーを、何かの応用として実用化されることが望まれております。 そこで、われわれは、最新のナノのサイズにおけるものづくりの技術やそれを解析する顕微鏡などの装置を用いて、 応用にかかわる研究を次のような目標を持って行なっております。

1、 先ず実用化されそうなナノテクノロジーを探し、そのナノテクノロジーがまだ実用化に至っていない原因となっている問題点をつきとめて、 その問題を解決します。例としてはナノチューブをデバイスなどの配線として用いる研究が盛んです。 しかし、半導体的な特性をもつナノチューブと金属的な特性をもつナノチューブを作り分けたり、 また、ナノチューブの長さや生成方向をコントロールしたりする方法はまだ見つかっておりません。 そこで、それらの方法をみつけます。

2、 ナノテクノロジーを用いて生物分子の研究をする装置をつくります。 例えば、イオン電流と一緒にナノのサイズの穴にDNAをひとつひとつ通すことにより、 DNAを1分子ずつ検出することができます。この装置を発展させて、 例えばDNAの複製の生物機能を物理的に観測する装置をつくります。

3、  ナノのサイズでの物理現象を調べ、その特異的性質を観測します。 現在、有機分子などの結晶をナノのサイズでコントロールして成長させることを目標として実験を進めており、 完成すると量子効果などの興味ある現象が観測されると期待しています。 現在、量子効果の特異性を利用した量子コンピューターの実用化が期待されております。 この研究はその基礎研究になるかもしれません。

4、 医学などの分野で用いられている人工骨や再生医療に用いられる材料をナノのサイズで観測します。 そして、患者の役に立つようなテーマをみつけて研究を進めます。

参考論文
Ando et al., Directly observing the motion of DNA molecules near solid-state nanopores.
ACS nano 6(11), 10090-10097, 2012. (日本語解説)
Mitsui et al., Dissociative hydrogen adsorption on palladium requires aggregates of three or more vacancies.
Nature 422(6933), 705-7, 2003.
Mitsui et al., Water Diffusion and Clustering on Pd(111).
Science 297(5588), 1850-1852, 2002.


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