2002年度 第16回
下記の通りコロキウムを企画致しました。 講演者の方には、学生の方にもわかりやすいご講演をお願いしてあります。 是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。
なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/
を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
講演者: 高橋 正雄氏 (神奈川工科大学)
日時: 10月16日(水) 午後4時30分から [いつもと曜日が異なります]
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス)1号館 5階 1538号室
講演題目:希薄磁性半導体におけるキャリア誘起強磁性
要旨: 1996年に東北大学のグループはIII-V 族半導体の GaAs に
Mn をドープして、強磁性を確認した。
強磁性の発現にホールが関与していることが確実なことから
「キャリア誘起強磁性」
と命名されたこの磁性の起源と発現のメカニズムをめぐっては、
既に幾つかの理論が提示され、現在もなお活発な議論が続いている。
しかし振り返ってみると、意外なことに、
半導体中の磁気的不純物についての体系的な理論研究はほとんどなされていない。
そこで私達はまず、簡単なモデルに動的コヒーレント・ポテンシャル近似
(動的CPA)を適用し、希薄磁性半導体中のキャリアがどのような状態にあるのか、
磁気的不純物がどのようなバンドをつくるのかということを調べた。
そしてその結果をもとに、キャリア誘起強磁性発現のメカニズムとして
「磁気的不純物バンド内での二重交換作用」を新たに提案したので紹介したい。
共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会