Josephson effect

2つの超伝導体が薄い絶縁層などを介して弱く結合しているとジョセフソン効果が観測されます。 これは、超伝導電子対(クーパー対)が絶縁層(弱結合部分)を量子トンネルする現象として理解され(図1)、 弱結合部分を「ジョセフソン接合」と呼びます(図2)。

ジョセフソン効果(概念図)

図1 ジョセフソン効果の概念図

ジョセフソン接合素子

図2 様々なジョセフソン接合

ジョセフソン接合の特徴は、 ジョセフソン接合の電流電圧特性に現れる「ゼロ電圧」状態と常伝導状態のように電圧に比例した電流が流れる「有限電圧」状態に現れ、その特徴的な電流電圧特性は、 傾けた洗濯板の上を転がり落ちる仮想的な位相粒子の運動 と結びつけて理解されます。 この場合、位相粒子の位置と質量は、各々、巨視的波動の(トンネルする前後における)位相差と、 ジョセフソン接合をコンデンサと見なした場合の静電容量で決まります。 さらに、ジョセフソン接合に印加されるバイアス電流は、洗濯板の傾きに対応し、 「ゼロ電圧」状態は、位相粒子が洗濯板のくぼみの1つに留まっている状態、 「有限電圧」状態は、粒子が洗濯板状を転がり落ちている状態として表されます。