青山学院大学 物理学科 コロキウム

1999年度 第10回

下記の通りコロキウムを企画致しました。講演者の方には、学生や分野の違う方にもわかるレベルから始めて下さるようにお願いしてあります。是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

(世話人・羽田野 直道・学外からは03-5384-2642・学内からは23107)

 

講演者:大高 一雄 氏(千葉大学 先進科学センター)

日時: 11月12日(金) 午後4時半から
場所: 青山学院大学 理工学部 一号館 5階 1538号室

講演題目: フォトニック結晶−−−その物理と応用
要旨:
電子が周期場中でバンド構造をとるのと同じように、誘電率が周期的に変動する系では光子がバンド構造をとる。 このような系が最近の微細加工技術の進展で容易にできるようになった。 概念的には誘電体のパチンコの玉を積み上げた系を想像すればよい。 玉の半径が可視光程度であれば、この系の中では可視光の光子がバンド構造を取る。 このような周期系をフォトニック結晶という。 どのような向きの波数ベクトルの光子に対しても共通の周波数のところにバンドギャップが存在すれば、その周波数の領域には光子が全然存在できない。 その周波数帯域では、この系は真空より真空ということになる。 高品質のフォトニック結晶ができれば、いろいろな技術への応用の道が開かれ、光を用いたコンピューターなども実現するかもしれない。 フォトニック結晶の基礎的な物理と応用についてはなします。


共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会