講演者:永弘 進一郎 氏(仙台高等専門学校) 日時:5月 21日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「Viscous Fluid Ropeの座屈と折りたたみのダイナミクス」 要旨:  ハチミツのような粘性の大きな流体を、平板の上に糸状に垂らすとき、平板の近く で座屈が生じて、流体がコイル状に折りたたまれる現象は"Fluid rope coiling" と呼ばれ日常的にもよく経験される。この現象については、定常状態の振動数を説明 するRibeらの数学モデルが知られているが、我々は、既存のモデルに比べて極めて単 純で、かつ、transientな状態も含めた全体のダイナミクスを定性的に再現するモデ ルを提案した。モデルではFluid Ropeの運動状態は、レイノルズ数・フルード数・ (ropeの)アスペクト比に依存して決定される。これら3パラメータの空間内での Coilling状態と非Coiling状態の相図を理論的にはじめて予言した。一方、一定速 度で並進する平板の上に粘性の大きな流体を垂らすと、並進速度に依存してFluid ropeの振動周期が変化し、それによって平板の上に様々なパターンが”描かれる” ことが実験的に見いだされた。我々のモデルは、この現象を部分的に再現することを 紹介する。 ---------------------------------