講演者:小林 未知数 氏(東京大学大学院総合文化研究科) 日時:4月 23日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「トポロジカル欠陥の物理 -ボース・アインシュタイン凝縮体を中心に-」 要旨:  ある対称性を持つ系が、相転移などによって対称性の低い状態へと移るとき 対称性の破れ方に対応したトポロジカル欠陥が現れる。トポロジカル欠陥は 対称性の破れた系に普遍的に存在し、宇宙・高エネルギー物理、素粒子物理、 固体物理、ソフトマター物理にいたるあらゆる系において現れ、その性質に 大きく影響する。 セミナーではボース・アインシュタイン凝縮体を主な例として、 トポロジカル欠陥のトポロジーを色々と紹介する。ボース・アインシュタイン 凝縮体に現れるトポロジカル欠陥の例として量子渦、モノポール、アリスリング、 スカーミオン、Hopf絡み目、シャンカーモノポール、ブージャム、 2重量子渦輪など数多く、トポロジカル欠陥を研究する宝庫のようなものである。 通常、トポロジカル欠陥はホモトピー理論を用いて理解できるが、セミナーでは ホモトピーを用いずにこれらを説明したい。 またトポロジカル欠陥の物理がソフトマター等にどのように適用できるか等を これからの私の研究テーマとして簡単に紹介したい。 ---------------------------------