講演者:松本 祐司 氏(東京工業大学応用セラミックス研究所) 日時:5月 29日(水) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「固液界面の真空科学・技術」 要旨:  宇宙開発のスピンオフである真空技術は、宇宙空間に 匹敵する清浄な環境下での物質本来の性質を調べること を可能にする、今や物質科学研究には必要不可欠な技術 の1つとなっている。固体、液体、気体の物質の三態の うち、気体と固体(表面)状態の物質に関する研究は、 真空下だからこそ使える様々な高感度の分析技術ととも に、著しく発展してきた。一方で、真空下での物質の液 体状態については、一般に液体状態が真空中で安定でな いことから、これまでほとんど研究されてこなかった。 固体と液体の界面は、様々な物質合成の反応場として利 用される物質科学においても重要な研究対象である。も し、液体状態が真空中で安定な物質があれば、気体や固 体(表面)と同様、真空分析技術を駆使して液体本来の 性質だけでなく、反応場として固液界面の役割をきちん と理解することも可能となる。 講演では、金属、無機・有機を問わず、真空中で安定な 液体物質の例をいくつかあげながら、固液界面の"真空 科学"、およびその技術応用について紹介したい。 ---------------------------------