講演者:森下 亨 氏(電気通信大学量子・物質工学科) 日時:6月 1日(月) 午後4時30分から (*いつもと曜日が異なります) 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「アト秒レーザーパルスで何が見えるか?」 要旨:  "より速い自然現象の理解と制御"を目指して短パルスレーザーの開発 とその応用研究が盛んに行われています.今世紀に入り,パルス幅は フェムト(10のー15乗)秒領域を超え,アト(10のー18乗)秒領域へ 突入しました.現時点では約80アト秒の単一パルスが生成されるように なっています.アト秒は原子内電子の軌道周期の典型的な時間スケール (水素原子の基底状態の古典的周期は150アト秒)であり,こうしたアト秒 パルスの登場は,原子や分子内の電子状態の実時間領域で観測, さらには電子状態の制御といった原子・分子・光(AMO)科学の新しい パラダイムが開けたことを意味します. 講演では,こうしたアト秒パルスの生成,測定法,アト秒パルスを用いた 原子内電子相関の実時間分析,分子の超高分解能イメージング といった応用,そしてアト秒科学のこれから等についてお話します. ---------------------------------