講演者: 杉野 修 氏(東京大学物性研究所) 日時:6月 27日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「第一原理からの水の電気分解反応の計算」 要旨:  金属(電極)水界面は、電気分解、燃料電池反応、メッキ、錆などの現象が 起きる特殊な系である。これらは日常的であり古くから研究されている現象 であるが、ミクロな理解は思いの外進んでいない。しかし最近になって、 平坦な電極表面に対するミクロな測定が可能になり、表面・界面の物理および 化学の新たな研究対象として注目を浴びている。  第一原理計算技術も発展し[1]、電極に電位差をかけた時にどのように水和 構造が変化し化学反応がどのように進行するかに対する答えを出せる段階に 達してきた。本講演では、いわゆる電気二重層がどのような構造を持ち[2]、 その構造が電気化学反応にどのような影響を与えるのかに関するシミュレー ション[3]について紹介する予定である。 [1] M. Otani and O. Sugino, Phys. Rev. B 73 (11) 115407 (2006). [2] O. Sugino, I. Hamada, M. Otani, Y. Okamoto, and T. Ikeshoji, Surf. Sci. 601, 5237 (2007); Phys. Chem. Chem. Phys. (in press). [3] M. Otani, I. Hamada, O. Sugino, Y. Okamoto, and T. Ikeshoji, J. Phys. Soc. Jpn. 77, 0248021 (2008). この詳細についてはURL http://sugino.issp.u-tokyo.ac.jp/public/index.php?ESMFPMD もご覧ください。 ---------------------------------