講演者: 婦木 健一 氏(首都大学東京 理学研究科) 日時:7月 25日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「ニュートリノファクトリーにおけるステライルニュートリノを含む場合の ニュートリノ振動」 要旨:  近年のニュートリノ振動実験の結果からニュートリノに質量があることは疑いの 余地がないものとなった。また最近の実験結果からレプトン混合角が精密に測定 され、未定のパラメータを探索する実験も計画されている。 しかし、精密にパラメータを決める高輝度実験では今まで寄与の小さかった新し い現象が寄与する可能性がある。その新しい現象の一つとして、ステライル ニュートリノという新粒子が寄与する可能性がある。 ステライルニュートリノは、標準だと考えられていた三世代のニュートリノのみ では説明出来ないLSND実験の結果を説明するために導入された粒子である。その 後、LSND実験の追試実験であるMiniBooNE実験が行なわれ、否定的な結果では あったがステライルニュートリノを完全に排除するものではない。 本講演では、将来の高輝度実験であるニュートリノファクトリーにおいて三世代 ニュートリノの場合とステライルニュートリノを含めた場合とで実験結果がどの 程度区別出来るのかを紹介する予定である。 ---------------------------------