講演者: 川崎 雅裕 氏(東大宇宙線研究所) 日時: 7月 8日(金)  午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「宇宙の物質・反物質の非対称性とQボール」 要旨: 我々の宇宙は物質(バリオン)からできていて反物質(反バリオン)は ほどんどないことが分かっています。現在宇宙論の標準モデルと見なさ れるようになってきたインフレーション宇宙モデルでは宇宙初期の急激 な膨張によってそれ以前にあった宇宙のバリオン数は薄められインフレ ーション後は宇宙はバリオン数ゼロつまり物質・反物質が対称的な状態 になったと考えられます。この状態から物質・反物質の非対称性を生み 出すのがバリオン数生成です。バリオン数生成は現在の宇宙論の最大の 問題の一つで、標準的なシナリオが存在していません。本セミナーでは 様々なバリオン数生成機構を紹介し、そのなかで超対称性理論で起こる 効率的なバリオン数生成メカニズムであるアフレック・ダイン機構とそ れに伴って生成されるノン・トポロジカル・ソリトンのQボールについ て解説します。 --------------------------------- 共催: 青山学院大学 理工学会