講演者:林 正彦 氏(東北大学大学院情報科学研究科) 日時: 7月 15日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「微小超伝導体におけるトポロジーと相転移」 要旨: 微小な超伝導体においては、境界の効果がその超伝導物性に対して 重要な影響を及ぼす。近年、我々は超伝導細線から成るネットワーク 構造やメビウスの帯状の超伝導体など、多重連結でトポロジカルに自 明でない構造を持つ超伝導体における相転移現象に着目して研究を行 ってきた。本講演では、最近の試料作成技術・微細加工技術によって もたらされた、多様なナノスケール超伝導体における相転移とその物 性の特徴を理論的解析に基づいて議論する。具体的には、巨大渦糸状 態など、微小超伝導体に特徴的な現象に関するレビューを行った後、 1)微小な超伝導ネットワーク系における相転移と渦糸構造、 2)メビウスの帯状の超伝導体におけるLittle-Parks振動、に関して お話したい。さらに、微小な系における超伝導ゆらぎや電荷密度波状 態など関連する話題にも触れられればと考えている。 --------------------------------- 共催: 青山学院大学 理工学会