講演者:福岡 伸一 氏(青山学院大・理工・化学・生命科学) 日時: 4月 15日(金)  午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「『生命とは何か』をめぐって」 要旨: 最近、『もう牛を食べても安心か』(文春新書)という小冊子を書きました。  生命とは淀みに浮かぶうたかたでしかない― 私たち日本人にとってある意味なじ みやすいこの生命観を実際、分子のレベルで証明したのはルドルフ・シェーンハイ マーという研究者でした。彼は、食べ物の分子がまたたく間に身体の一部となり、次 の瞬間には再び環境の中へ流れ出ることを示し、生命は動的な平衡状態にあるといい ました。つまり、生命とはネットワークの要素ではなく、その“効果”であるという ことです。この視点から、食と生命をめぐる諸問題、特に狂牛病が私たちの社会に問 いかけたことについて論考したものが本書です。  今回は、生命観の変遷をたどりながらいくつか話題を提供してみますので、学科の 垣根を越えて議論させていただければ幸いです。 --------------------------------- 共催: 青山学院大学 理工学会