講演者: 榊 直人氏(理化学研究所 計算宇宙物理研究室) 日時: 6月 4日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「最高エネルギー宇宙線の起源を求めて」 要旨: Penjius、Wilsonが1965年に宇宙マイクロ波背景輻射(CMB)を発見すると間もなく、 超高エネルギー宇宙線はCMBと衝突してエネルギーを失うため そのエネルギースペクトルには10^19.6eV付近にカットオフができると Greisen、Zatsepin、Kuzminは予想した。 しかし、現在、このカットオフエネルギーを越えて 10^20 eVを越えるエネルギーを持つ宇宙線が検出されている。 このような宇宙線が地球まで到達するには、起源は約50Mpc以内になければならないが、 その到来方向には候補となるような既知の天体は見つかっていない。 起源は未発見の活動的な天体なのか、それとも宇宙論、素粒子論に関るような ものなのか、など、活発な議論が行われているが、未だ謎に包まれている。 本講演では、日本の山梨県で行われたAGASAの観測結果と、 国際宇宙ステーションから地球大気を見下ろすことで 観測する、将来計画のEUSOミッションを中心に 超高エネルギー宇宙線観測の現状と将来について紹介する。 --------------------------------- 共催: 青山学院大学 理工学会