講演者: 酒井 治氏(東京都立大学 理学研究科) 日時:  6月25日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目:「磁性半導体の電子状態についてのシミュレーション」 要旨: 希薄磁性半導体は、スピン状態による半導体キャリヤー のコントロールの可能性により応用上の観点から注目され、 近年活発な研究が続けられている。この系は、物理学的な点からみて も、キャリヤー媒介の磁性の起源と様相、半導体電子の不純物と電子相関に よる局在問題、スピングラス等、様々の難問の絡み合った複雑な現象の 生じ得る舞台でもある。最近の所謂第1原理計算や、CPAによる研究により、 高い強磁性転移をもつ物質の設計への方向に一定の見通しはついて来た ように思われる。しかしながら、そこでの基本的な手法は、空間・時間的な 平均場近似に基礎を置いている。平均場近似により取捨てられた揺らぎ効果は 磁性半導体の電子状態について如何なる効果として現われるのであろうか? 本講演では、シミュレーションの方法により、空間的揺らぎ効果を調べる試み についてお話ししたい。 --------------------------------- 共催: 青山学院大学 21世紀COEプログラム > > > > > >