2002年度 第11回
下記の通りコロキウムを企画致しました。 講演者の方には、学生の方にもわかりやすいご講演をお願いしてあります。 是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。
なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/
を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
講演者:松田 祐司 氏(東京大学・物性研究所)
日時: 7月5日(金) 午後4時45分から
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス)1号館 5階 1538号室
講演題目:異方的超伝導体の超伝導ギャップ構造
要旨:ここ20年来従来の超伝導体とは異なる対称性を持ついわゆる「異方的超伝導体」が酸化物、有機物、重い電子系化合物において数多く発見されてきた。
異方的超伝導体では従来の超伝導体とは異なる引力の機構によって超伝導が生ずる可能性があるためその発現機構を巡ってこれまで多くの研究がなされてきた。
異方的超伝導体では超伝導ギャップにノードがあらわれる。
引力の起原を知るための第一歩としてそのノード構造の詳細を知る必要がある。
しかしながらこれまでそのノードの方向や形が特定されたのは銅酸化物高温超伝導体のみであった。
最近磁場中の熱伝導測定がギャップ構造の決定に有効であることが実験的にも理論的にも示された。
ここでは我々が最近行った実験をもとに(1)スピントリプレット超伝導体Sr2RuO4、
(2)2次元ヘビーフェルミオンCeCoIn5、
(3)有機超伝導体κ-(ET)2Cu(NCS)2、
(4)ポイントノードをもった超伝導体YNi2B2C の超伝導ギャップ構造について議論する。
共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会