2002年度 第6回
下記の通りコロキウムを企画致しました。 講演者の方には、学生の方にもわかりやすいご講演をお願いしてあります。 是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。
なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/
を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
講演者:松本 要 氏(京都大学・工学部・材料工学)
日時: 5月31日(金) 午後4時45分から
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス)1号館 5階 1538号室
講演題目:イットリウム系高温超伝導体を用いた次世代線材の研究開発
要旨:77Kの液体窒素温度下において動作する高温超伝導線材としては、ビスマス系材料を用いた銀シーステープ線材の開発が電力応用や磁場応用目指して進められています。
これを第一世代と呼びます。
しかしビスマス系材料は結晶異方性が大きくてゆらぎの影響を受けやすく、磁場中においては高い臨界電流を得ることは不可能と考えられています。
この問題を解決するために結晶異方性の小さいイットリウム系材料を用いたテープ線材の開発が、最近活発に進められるようになってきました。
このような線材を次世代線材と呼んでいます。
現在では数10m級の試作品が作られるようになっています。
米国はこの技術を戦略的技術と位置づけており、日本と競争しています。
これに最近では欧州グループも加わっています。
講演ではイットリウム系材料の物理的、材料科学的背景を説明し、また実際の線材作製技術について紹介します。
また将来の高温超伝導応用技術等についても触れたいと思います。
共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会