青山学院大学 物理学科 コロキウム

2001年度 第15回

下記の通りコロキウムを企画致しました。講演者の方には、学生や分野の違う方にもわかるレベルから始めて下さるようにお願いしてあります。是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/ を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
 

(世話人・羽田野 直道・学外からは03-5384-2642・学内からは23107)
(この連絡を定期的に受け取りたい方は世話人までご連絡下さい。)



講演者:佐々 真一 氏(東京大学・大学院総合文化研究科)

日時: 10月26日(金) 午後4時半から(4時からお茶会があります)
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス) 一号館 5階 1538号室

講演題目: 非平衡定常状態の熱力学
要旨: ずり流や熱伝導のような非平衡定常状態における物質の性質は平衡状態とどう違うのだろうか。 例えば、気体が流動化すると液化する、という現象はあるのだろうか。 あるいは逆に、液体が流動化すると気化するのが自然なのだろうか。 理論物理としてこれらの疑問に答えるなら、非平衡性によってもたらされる物質の変化を表現する物理量を見出し、それを中心にした理論枠組を構築すべきである。 「定常状態熱力学 (SST)」という試みは、このような理論枠組を現象論的に構成するものである。 コロキウムでは、まず、佐々と田崎が再定式化したversionのSSTを紹介する。 ついで、外力のかかった格子気体モデルを例題にし、SSTとミクロモデルとの関係、第2法則との関係、統計力学への展望などを具体的に議論したい。

参考文献: S. Sasa and H. Tasaki, preprint,
http://xxx.yukawa.kyoto-u.ac.jp/abs/cond-mat/0108365


共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会