青山学院大学 物理学科 コロキウム

2001年度 第4回

下記の通りコロキウムを企画致しました。講演者の方には、学生や分野の違う方にもわかるレベルから始めて下さるようにお願いしてあります。是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/ を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
 

(世話人・羽田野 直道・学外からは03-5384-2642・学内からは23107)



講演者:草部 浩一 氏(新潟大学大学院自然科学研究科)

日時: 5月18日(金) 午後4時半から
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス) 一号館 5階 1538号室

講演題目: 半金属バンド構造における強磁性と長岡定理
要旨:ドープされたアルカリ土類六硼化物における強磁性の発見以来、 半金属バンド構造に由来する強磁性発現の可能性が再検討されている。 我々は半金属バンド構造が強磁性を発現するメカニズムを 2バンドハバード模型における強磁性基底状態の検証を通して議論し、 半金属バンド構造における2重交換相互作用の重要性を指摘してきた。 さらに、半金属である点に着目した強相関模型の構成 が部分偏極型強磁性の証明に繋がることを示した。 証明は長岡強磁性状態の証明法に類似のものであり、 2重交換模型や2バンドハバード模型、或いは 近藤格子模型で見出されていた有限電子密度での金属強磁性との関連がある。 講演では、1)Balentsらのエキシトニック強磁性と我々の 拡張2重交換相互作用による強磁性の関連と相違点、 2)長岡強磁性との関連について議論したい。

本研究は東北大学理学部倉本教授、 東京大学物性研究所渡辺助手との共同研究です。


共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会