青山学院大学 物理学科 コロキウム

2000年度 第21回

下記の通りコロキウムを企画致しました。講演者の方には、学生や分野の違う方にもわかるレベルから始めて下さるようにお願いしてあります。是非ともご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。

なお、今後の予定については www.phys.aoyama.ac.jp/seminars/ を御覧下さい。 また理工学部キャンパスへの交通についてはwww.phys.aoyama.ac.jp/maps/を御覧下さい。
 

(世話人・羽田野 直道・学外からは03-5384-2642・学内からは23107)



講演者:小田 玲子 氏(ボルドー大学)

日時: 8月4日(金) 午後4時半から
場所: 青山学院大学 理工学部(世田谷キャンパス) 一号館 5階 1538号室

講演題目: 超分子集合体のナノ、そしてマイクロ構造のデザインとそのコントロール
要旨:
生体膜の主な要素である脂質や両親媒性分子は、親水基と疎水基を併せもつという 特殊な性質のため、水溶液中で自発的に超分子集合体を形成する。 この集合体の構造は、球状、板状、ひも状、筒状、リボン状、 らせん状 など非常に多様である。どのような構造がとられるかには さまざまな物理的または化学的要因が働くが、どのようにそしてなぜ この様なヴァラエティに豊んだ集合体の構造をコントロールできるのかについては 今だに数多くの疑問が残されている。

たとえばある分子は水溶液中でリポゾーム、あるいはベシクルを形成する。 これらの集合体は二次元の生体膜のような構造から出来た 風船玉のような構造をもち、直径が数百ミクロンにも達する 超分子集合体である。それに対してほんの幾つかの原子の差をもつ別の分子は ほんの数ナノメーターの直径の集合体であるミセルを形成する。

今回のセミナーでは、なぜこれらの超分子集合体が面白いのか (単に形が美しいというだけではなくて)そしてどのようにこれらの集合体の 形成をコントロールできるのかということについて お話ししたい


共催・青山学院大学 理工学会 物理学分科会