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研究紹介

ここでは当学科の研究のいくつかを紹介します。


偶然現象の解明を目指す確率論

市原 直幸 (確率論、偏微分方程式論)

偶然に左右される不確実な現象を数学的に研究する分野が確率論です。偶然現象の背後にある数学的な特性を捕まえることが、確率論の大きなテーマです。最も単純な確率の問題は高校数学で学ぶ「さいころ投げ」ですが、それ以外にも「トランプは何回混ぜれば十分か」という身近な話題から「金融派生商品の価格をどう決めるべきか」といった高度に専門的なものまで、確率論の考え方は現実社会の様々な場面で用いられています。


夢の高温超伝導材料を操る

下山 淳一 (固体物理、超伝導)

 「超伝導」、その起源は非常に難解な現象なのですが、表に出てくる性質は比較的単純。電気抵抗がゼロという最も目立った性質は、超伝導リニアや病院で活躍しているMRI装置、最近では送電ケーブルにも使われています。また、不思議な磁気浮上のお遊びができることをご存知の方も多いと思います。残念なのはマイナス200℃程度の極低温まで冷やさなければ使えないこと。もっと使いやすい超伝導体や材料を開発する研究は難しいものですが、とても夢があります。


宇宙の様々な天体現象の謎に迫る

山崎 了 (高エネルギー天文学、高エネルギー宇宙物理学)

 「宇宙」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?多くの人は、輝く星、銀河、それから空っぽで冷たい空間などを思い浮かべると思います。しかし、これは宇宙のほんの一面です。X線、ガンマ線や重力波などで観測される宇宙は、実は超新星爆発やブラックホール誕生、高エネルギー宇宙線などに伴う激動の世界です。我々は、X線・ガンマ線・重力波の観測やスーパーコンピュータを使った理論的研究を通じて、宇宙で起こる不思議な現象の解明を目指しています。