Linux kernel 2.2ではSMP(Symmetric Multi Processor:対称型マルチプロセッサ)への対応(16プロセッサまで対応)が本格的なものとなった。SMP自体は2.0でもサポートしていたが、プロセス単位でのスケージュリングであった。2.2ではスレッド単位のスケージュリングとなり、パフォーマンスの向上が期待される。ただ本当に効率よく、SMPを利用するには、プログラムがスレッド対応でなければならないが、その数は少ない。
Intelおよびその互換CPUに関してもいうまでもないが、Sparc, Sparce64, Alphaをはじめ、MIPS, M68000系, PowerPCなど数多くのCPUに対応している。
デバイスドライバのモジュール化がよりいっそうなされ、IDEサブシステムなどをはじめ、多くのデバイスのモジュール化ができるようになった。それに伴い、動的なデバイスドライバモジュールのロード、アンロードを担当していた、kerneldは機能はkmodとしてカーネルに取り込まれた。
ファイルシステムはdcacheの改善により、パフォーマンスが向上している。また、NFSのサーバー、およびクライアント機能もカーネルにとりこまれている。さらに分散ファイルシステムCode(http://www.coda.cs.cmu.edu/)のクライアント機能もサポートしている。
IrDAとUSBは、まだまだ限定的ではあるが、一部サポートされている。
slinkでのデフォルトカーネルは2.0.36です。SMP機能を十分利用する意味でも2.2.x系カーネルをインストールする必要があります。
linuxのカーネルソースはftp://ftp.jp.kernel.org/pub/linux/などから入手できます。
1999/06/24現在の安定版最新バージョンは2.2.10です。
カーネルソースlinux-2.2.x.tar.gzを適当なディレクトリに展開します。
# tar zxvf linux-2.2.10.tar.gz -C/usr/local/src展開したディレクトリにいどうして、sourceのdebパッケージを作成します。
make config(menuconfig, xconfig)を行っていない場合はここで質問がでるので答えていく。
# cd /usr/local/src/linux # make-kpkg kernel-sourcekernl-source-2.2.10.debが作成されるのでdpkgを用いてインストールする。
# dpkg -i kernel-source-2.2.10.deb /usr/src/kernel-source-2.2.10.tar.gzがインストールされるので、ソースファイルを展開する。
# cd /usr/src # tar zxvf kernel-source-2.2.10.tar.gzカーネルをコンパイルし、インストールする。
# cd /usr/src/linux # make xconfig # make-kpkg clean # make-kpkg --revision xxxxx kernel-image # cd /usr/src # dpkg -i kerel-image-2.2.10-xxxxx.deb
slinkで2.2.x系のkernelを使用する場合は、以下のパッケージをアップデートする必要があります。
パッケージ名 | 要求バージョン | Slink | Potato |
util-linux | 2.9i | 2.9g | 2.9i |
dosemu | 0.98.4 | 0.98.1 | 0.98.5 |
pcmcia-cs | 3.0.7 | 3.0.5 | 3.0.9 |
sysutils | 1.3.4 | 1.3.2 | 1.3.4 |
dhcpcd |
|
0.7 | 1.3.17p12 |
dhcp-client-beta |
|
2.0b1pl6 | 2.0b1p18 |
・debパーケージ[ftp://cosmos.phys.aoyama.ac.jp/pub/Linux/debian/updates-personal/(学内のみ)]