講演者:西岡 斉治 氏(青山学院大学) 日時:5月 27日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「差分方程式の非可解性の簡易判定法」 要旨:  差分方程式とは、狭義には x, y(x), y(x+1), y(x+2),... に関する方程 式で、例としてガンマ関数の満たす方程式 y(x+1)=xy(x) がある。他に、t, y(t), y(qt), y(q^2t),... に関する方程式は q 差分方程式と呼ばれる差分方程 式の一種である。ここで q は絶対値が 1 でない複素数とする。形だけ見ると、 cos(2x)=2cos^2(x)-1 のような初等関数の倍角公式は q=2 の時の q 差分方程式 である。こういった方程式が「解ける」(可解)か「解けない」(非可解)かと いうことを問題とする。  ここで言う「解ける」という言葉は、二次方程式やその他の代数方程式が代数 的操作により解けるとか解けないとか言う時の「解ける」に似たもので、Franke や Singer などにより定式化されている。これを説明した後、「解けない」かど うかの簡易判定法を紹介する。 ---------------------------------