講演者: 亀淵 迪氏(筑波大学名誉教授) 日時:  7月 11日(金) 午後4時30分から 場所: 青山学院大学 理工学部(相模原キャンパス)L棟6階 L603室 題目: 「ガリレイ対称性をめぐって」 要旨:  相対論的な理論がローレンツ共変性をもつように、非相対論的な理論は ガリレイ共変性をもつ。すなわち、座標変換G_4: x→ x' = x -vt, t→ t' = t の下での不変性である。変換G_4はローレンツ変換に比して数学的に簡単では あるが、物理的に不便な点もある。例えば非相対論的理論では、一般にその ガリレイ共変性は明白ではない。 こうした不便さを除くために、ここでは第5座標sを導入し、G_4の代わりに 5次元変換G_5: (x, t, s )→ (x' , t', s' ) を考える。この場合、非相対論的な理論はG_5-共変性の下で、相対論的な場合と 同様、共変的に定式化される。例えば、G_5-共変な波動方程式として、 シュレーディンガー型の方程式が導出される.また非相対論的力学特有の 質量保存則は、一種のゲージ不変性として定式化される。 学問的に正確にするために、少しいかめしく書きましたが、実際の話は 学部の学生にも分かるように易しくする積もりです。